第１部　法と精神医療
心神喪失･心神耗弱における心理学的要素
――コンベンツィオン、可知論･不可知論をめぐって　町野 朔
マクノートン・ルールの成立事情
――刑事司法と精神医学 中谷陽二
法律判断としての責任能力判断の事実的基礎
――精神鑑定に求められるもの 安田拓人
医療観察法の現状と課題 川本哲郎
医療観察法における対象者の人権擁護
――医療観察法病棟倫理会議を中心に 五十嵐禎人
医療観察法における通院処遇 松原三郎
医療観察法における対象行為の主観的要件について 城下裕二
鑑定入院命令の取消し請求
――最高裁判所平成21年8月7日第三小法廷決定について 　山本輝之
少年と医療観察法　岩瀬 徹
逆行性健忘と訴訟能力　指宿 信
精神医療の実行における守秘義務と情報共有
――「僕はパパを殺すことに決めた」事件を題材に　柑本美和
知的障害犯罪者の処遇と社会復帰の現状と課題
――再犯防止の観点から　平野美紀
第２部　ファミリー･バイオレンス
産後うつ病の母親による子殺し 田口寿子
ドメスティック･バイオレンス対策システムにおける修復的司法プログラム導入の効果と政策的意義 柴田 守
家族間の暴力を巡る対応のあり方について 小長井賀與
DV罪創設に向けての一試論 宮園久栄
ドイツにおけるファミリーバイオレンスへの対応
――私事から公的領域での問題解決へ向けて 安部哲夫
差別、ハラスメントと刑法
――ジェンダーの視点を中心に 矢野恵美
デートバイオレンスの実態と加害者・被害者特性 内山絢子
第３部 　刑事法の諸問題
消極的身分と刑法65条 鋤本豊博
自死・治療の中止に関する自己決定権
――ドイツにおける最近の動向 山中友理
不作為による殺人罪と保護責任者遺棄致死罪の関係について 森住信人
強姦罪における暴行･脅迫の程度
――最判昭和24年5月10日以前の学説を中心に 　佐々木和夫
児童ポルノ禁止法における児童ポルノの規制をめぐる問題 岡田好史
親権の行使と未成年者誘拐罪 日髙義博
略取・誘拐・人身売買罪の保護法益 杉山博亮
更生をめざす刑罰
――市民参加の時代を迎えて 　船山泰範
裁判員制度の施行と死刑の適用基準
――施行前の運用状況の数量化と初期の裁判員裁判における裁判例の分析 渡邊一弘
少年保護事件と非常救済制度 丸山雅夫
新法成立後のドイツの刑事訴訟における合意について 滝沢 誠
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