三途（さんず）の川を渡りつつ、蘇った男たち。
迅鉄（じんてつ）と鋼丸（はがねまる）の旅は続く。
天才蘭学者・源吉の手で半身機械の体となって蘇った迅鉄。同じく源吉が刀として蘇らせた鋼丸は、風のふくまま気の向くままのアテのない旅を続けている。そんなある日、自動人形を売りとする旅芸人の一座・円月（えんげつ）一座の舞台を目にするふたり。その本物と見紛うばかりの自動人形・玉響（たまゆら）の姿を見た鋼丸が語った自らの過去。そして一座の秘密。そこには報われない男と女の情念があった。
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