まえがき 竹內鬱郎
序 章 「呪術」へのまなざし 荒川敏彥
1 隠された宗教性としての「呪術」
2 不定形に広がる見えない「何か」
3 「いかがわしさ」を越えて
4 「呪術」概念形成のポリティクス
5 〈可視化する裝置〉として――「宗教」から「生活」へ
6 世俗化論を再考するために――宗教意識調査による不可視化に抗して
7 「脫呪術化」論を再考するために――呪術の閤理性の不可視化に抗して
8 「宗教」と「科學」の概念的布置を再考するために――學問の専門分化による不可視化に抗して
9 発見的概念としての「呪術」――別様の世界を認識するために
第1章 調査の概要とデータの特性 北條英勝
1 調査の概要
2 調査票の設計
3 調査対象集団と標本抽齣の方法
4 迴収率とデータの基本特性
第2章 調査結果概要 新津尚子
1 行事・慣行
2 祈願
3 易・占い
4 禁忌
5 超人知現象
6 宗教的観念
第3章 東京都二十三區の呪術的傾嚮――全國調査結果との比較から 新津尚子
1 比較から明らかになった東京都二十三區の特徴
2 信仰の有無、神棚・仏壇の保有、初詣――東京都二十三區で數値が低いもの
3 「厄年を気にする人」ほか――東京都二十三區で數値が高いもの
4 東京都二十三區で多く見られる呪術と伝統
第4章 行事・慣行の現代的意味 北條英勝
1 行事・慣行の擔い手をめぐって
2 初詣は「若者型パターン」か
3 節分行事の意味
4 仏壇と神棚へのお供え行為の差異
5 寺社前での會釈・閤掌
6 行事・慣行の特徴
第5章 墓參りと現世利益――墓參行為の二重性 荒川敏彥
1 墓參りでの「思い」
2 墓參りの経験
3 墓參りでの「お願い」
4 現代社會の墓參りと「呪術」的側麵
第6章 お守りを捨てられますか 橫山壽世理
1 お守りとは何か
2 お守りは護符なのか
3 お守りに親和的な人
4 捨てようとするときに明らかになること
5 もらったものは捨てられないのか
第7章 「占いブーム」の現在――その受け手は誰か 下村育世
1 占いに関する計量調査の少なさ
2 占いへの関わりの特徴
3 現代の占いの特徴
第8章 若年層の「呪術」とその特徴――高齢層との比較のなかで 下村育世
1 宗教をめぐる若者の動嚮
2 年齢層別(若年層、高齢層)傾嚮
3 「呪術グループ(高齢層)」の受容
4 「呪術グループ(若年層)」の受容
5 現代の若者の宗教性
第9章 神棚的秩序と仏壇的秩序 北條英勝
1 本章の目的
2 仏壇と神棚の保有狀況とその特性
3 仏壇・神棚の保有狀況と呪術的諸傾嚮の差異
4 仏壇と神棚の保有の個別的な効果
5 仏壇的秩序と神棚的秩序
第10章 運命と呪術 宇都宮京子
1 「運命決定性」と「努力次第」
2 MGC・IIでの呪術的項目と運命決定性とのクロス集計
3 世界観、人生観と運命決定性
4 超人知的現象の存在可能性に関する項目と運命決定性
5 「気になる」程度を問う項目と運命決定性
6 「効果や影響力」への問いと運命決定性
7 祈願意識と運命決定性
8 忌み日についての意見・性別と運命決定性
第11章 祈願に対する効果意識――呪術効果と心理効果 荒川敏彥
1 呪術をめぐる行為と意識
2 二分される効果意識――〈呪術効果〉と〈心理効果〉
3 〈呪術効果/心理効果〉と諸要素との関連
4 呪術の現代的意味付けを探るために
第12章 呪術的諸要素の特性空間 北條英勝
1 呪術的諸要素とデモグラフィー要因との関係
2 空間の構築方法
3 呪術的諸要素の空間配置
4 呪術的諸要素の空間とデモグラフィー要因の空間
5 呪術的諸要素をめぐるポリティクスの考察へ
終 章 生活意識と呪術的なるもの――近代化概念の再検討を目指して 宇都宮京子
あとがき 宇都宮京子
付録 質問文と調査結果
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收起)