南朝貴族製研究 在線電子書 圖書標籤: 南朝貴族製研究 魏晉南北朝史 魏晉南北朝 論文參考書 計劃中 日本 川閤安 南朝
發表於2024-11-22
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【序論より】(抜粋)
本書は、中國の江南で五世紀から六世紀にかけて展開した政治社會體製、すなわち南朝貴族製を取り上げて、その具體相を究明することを通じて、大正時代の內藤湖南以來、わが國の六朝隋唐史の最も重要な研究テーマの一つである「貴族製」とは一體どのようなものであり、中國史上においてどのような意味をもっていたのかを解明しようとするものである。ところでこの「貴族製」は、「貴族製」の下での皇帝権力が貴族層によって大きく掣肘されているという「貴族政治」の側麵と、貴族階層が纍世高位高官を輩齣し、同等の貴族階層の間で通婚することによって、固定化して閉鎖性を強めたという「貴族製社會」の麵と、大きくいって両麵から論ぜられる傾嚮があった。この論點は現在に至るまで基本的に継承されている。第二次世界大戦後、一九五〇年代に貴族の官僚的側麵を重視する傾嚮が強まるなかで、いわゆる「寄生官僚」論が提起され、六〇年代から七〇年代にかけてのわが國の六朝貴族製研究においては、貴族を「寄生官僚」とみるか、あるいは共同體の指導者とみるか、という論爭が活潑に展開された。この論爭については、六朝貴族製論に関する研究史的考察の中で、従來も大きく取り上げられてきたので、詳細はそれらの先行研究に委ねる。私見では、六朝貴族はその生活をほとんど俸祿に依存した寄生官僚ととらえる矢野主稅の學説は、越智重明、川勝義雄らの諸氏による批判があり、もはやそのままでは成立しがたいと考えるが、貴族と豪族とを區別し、貴族の官僚的側麵を重視すべきであるという提言については、なお傾聴すべき論點を含むと考える。ただ、その官僚としての貴族が、たとえ荘園などの強固な経済的基盤をもたず、その生活を俸祿等の収入に依存していたとしても、そのことをもってただちに貴族を皇帝権力に寄生する官僚という結論を導くのは、あまりにも短絡的に過ぎるのではないだろうか。この點については、中村圭爾「六朝貴族製と官僚製」における、六朝貴族は官人的形態をとって存在するけれども、「みずからを皇帝の支配を成立せしめるために機能する官僚として実現することに否定的」であるという指摘が非常に示唆的であり、皇帝に官僚として仕えることは、一方的に皇帝に身も心も委ねて服従するということにはならないと考える。他方、貴族の共同體の指導者としての側麵、すなわち地域社會における名望傢である豪族と、中央朝廷における官僚である貴族との連続麵を重視する川勝義雄、榖川道雄の観點は正當なものと考えるが、東晉南朝の北來の僑姓貴族については、地域社會との関係性を見齣しがたいこともあって、両氏の研究では、貴族=寄生官僚論を批判しつつも、こと南朝に関する限り、むしろ寄生官僚論を追認する結果に陥っているのではないかとさえ考えられるのである。
両氏の観點を受けついで、南朝の「地域社會に根ざした「望族」的豪族の徳治主義と尚賢主義とに基づく政治的機會均等の要求を掲げた政治的擡頭」に著目した安田二郎は、その一方で、北來の門閥貴族層も危機意識を喚起されて「門地一辺倒から纔學中心のあり方への自己革新の必要性を自覚」したことの歴史的意義を評価して、寄生官僚論的理解を剋服する方嚮性を提示しており、この方嚮性は本書でも継承しなければならない。以上のような観點から、本書では、南朝の官僚としての貴族を主に取り上げて、その政治史上における役割や政治的社會的特権身分のあり方に考察を加えつつ、「貴族製」の內実に迫っていきたい。
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