柳田國男、折口信夫、島尾敏雄など南島に関心を寄せ、そこから影響を受けた文学者、研究家は数多いが、沖縄への旅を通じてその印象をこれほど鮮烈に描き出した書物を他に知らない。沖縄本島から宮古島経由の船で石垣島に着いた岡本太郎(1911―1996)は、探りかねていた沖縄の特質を一気につかむ。それは「『何もないこと』の眩暈」のような感覚だった。飾りを知らぬ着のみ着のままの生活。そこには意識された美などどこにもなく、ぎりぎりの手段で生きる生活者の凄みから、生命の流れのようなものが伝わってくる。南の島に「忘れられた日本」を発見する前衛芸術家の霊感に満ちた旅行記だ。(宮川匡司)
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内容(「BOOK」データベースより)
苛酷な歴史の波に翻弄されながらも、現代のわれわれが見失った古代日本の息吹きを今日まで脈々と伝える沖縄の民俗。その根源に秘められた悲しく美しい島民の魂を、画家の眼と詩人の直感で見事に把えた、毎日出版文化賞受賞の名著。
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