序 章
はじめに
第一節 複数の「道学」
第二節 「聖人学んで至るべし」
第三節 宋代の政治文化
一 君主独裁制
二 士大夫政治と「党争」
第四節 本書の課題と構成
第一部 思想形成としての古典解釈
第一章 孔孟一致論の展開と朱熹の位置――性論を中心として
はじめに
第一節 宋代以前の孔孟一致論
一 揚雄
二 王充
三 韓愈
四 漢代における階層的な『孟子』理解
第二節 宋代における孔孟一致論
一 北宋における孔孟一致論の新たな傾向
二 朱熹における『論語』と『孟子』の調停
三 『論語』の性善説
小結
第二章 経書解釈から見た胡宏の位置――「未發・已發」をめぐって
はじめに
第一節 程子と程門における「未發・已發」をめぐる思索
一 程頤「顔氏所好何學論」
二 李侗の「未發」説
第二節 胡宏『知言』の思想
一 胡宏の性論と天理・人欲観
二 「察識」「涵養」の先後
三 「未發・已發」と「心性」の捉え方について
小結
第二部 道学者の思想と政治姿勢
第三章 陳亮の「事功思想」と孟子解釈
はじめに
第一節 「語孟發題」と「六經發題」
第二節 朱陳論争時の陳亮思想
第三節 科挙の答案
一 省試「勉彊行道大有功」
二 殿試
小結
補説
第四章 淳熙の党争下での陸九淵の政治的立場――「荊國王文公祠堂記」をめぐって
本章の課題 ――「党争」という視角
第一節 「荊公祠堂記」
第二節 淳熙年間の党争
一 陳公輔の程学批判
二 陸九淵の「尚同の論」批判
三 「與薛象先」
四 「與羅春伯」
小結
第五章 説得術としての陸九淵の「本心」論――仏教批判と朱陸論争をめぐって
はじめに
第一節 「本心」とは誰の心か
第二節 朱陸の仏教批判の方法
一 陸九淵「與王順伯」書
二 朱熹の「與王順伯」書批判
第三節 陸九淵から見た無極・太極論争
一 「無極」は陸九淵にとって何が問題だったのか
二 無極・太極論争での陸九淵の説得術
小結
第六章 消えた「格物致知」の行方――朱熹「戊申封事」と「十六字心法」をめぐって
はじめに
第一節 「人心・道心」論の変化
一 初期の「人心・道心」論
二 後期の「人心・道心」論
第二節 封事の重点の変化――「格物致知」から「誠意正心」へ
一 「壬午應詔封事」
二 「戊申封事」
第三節 「戊申封事」と「格物致知」の行方
小結
第三部 政治から歴史世界へ
第七章 『資治通鑑綱目』と朱熹の春秋学について――義例説と直書の筆法を中心として
はじめに
第一節 義例説と直書説の再検討
第二節 『綱目』凡例と朱熹の春秋学
小結 コラム 道学と三國志
終 章
第一節 道学者の政治姿勢
第二節 孟子の再来というパラダイム
第三節 道学における「論争」の意義
第四節 残された課題
参考文献一覧
あとがきに代えて
本書関連事項年表
索引(人名・事項・書名)
中文摘要
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收起)