モンゴルにおける都市建築史研究 在線電子書 圖書標籤: 濛古 建築史 都市史 草原文明 遊牧 日本 內亞 urban
發表於2024-11-26
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包 慕萍(ほう ぼへい バオ ムピン):1968年、中國內モンゴル自治區シリンゴル盟生まれ。2003年、東京大學大學院工學係研究科建築學専攻博士課程修瞭。工學博士。現在、日本學術振興會外國人特別研究員。著書『瀋陽近代建築総覧』、論文「モンゴル地域フフホトにおける都市と建築に関する歴史的研究(1723-1959)」(第2迴井植記念アジア・太平洋研究賞受賞)など。
元來、中華の農耕文化とモンゴルの遊牧文化は萬裏の長城を境界として區分されていた。しかしながら18世紀から19世紀にかけて、チベット仏教の導入と清朝の版図への編入に伴って中華文化が境界を超えて流入、浸透し、モンゴルにおける伝統的な遊牧都市は定住的な都市へと変貌を遂げていくことになる。さらに、19世紀後半から20世紀にかけて西洋からの影響を受けることによって、西洋化も進んでいった。以上の流れを踏まえつつ、現在の中國內モンゴル自治區の省都・フフホトを中心に、モンゴルにおける18世紀から20世紀にかけての都市と建築の歴史的な変容の過程を係統的に記述することが本書のテーマである。
序 章 清朝藩部から近代へのまなざし
一、本書の研究対象と視座
二、従來の研究と問題點
三、本書の用語と構成
四、モンゴル帝國時代の都市建設とその特徴
(一)モンゴルの移動宮殿オルドの構成/(二)モンゴル帝國の首都カラコルム/(三)クビライ・ハーンの夏の都、上都/(四)クビライ・ハーンの首都、大都/(五)13世紀モンゴルにおける都市構成の特徴
第一章 モンゴル王権およびチベット仏教治下の「遊牧都市」
はじめに
一、アルタン・ハーンの牧農王國における都市と建築の様相
(一)漢人の流入と「闆升」の建設/(二)明朝との「隆慶の和議」とフフホトの建設/(三)可動式建築と遊牧都市の空間構成
二、チベット仏教の導入と宗教中心都市への変容
(一)アルタン・ハーンによるダライ・ラマ転輪製度の創設とチベット仏教の導入/(二)フフホトのチベット仏教中心都市への変容
三、遊牧社會における都市の構成要素とその形態
おわりに
第二章 中継貿易都市の形成とその空間構造
はじめに
一、売買城齣現の背景およびその商業ネットワーク
(一)移民の行政機構「帰化城庁」の設立/(二)ロシアとのキャフタ條約の締結/(三)清朝とロシアにおけるキャフタ貿易の位置づけ/(四)中継貿易ネットワークと売買城の誕生/(五)売買城と內地との関係
二、売買城の建築類型とその空間構成
(一)プロトタイプとしての移民の住居/(二)商業建築類型の成立およびその空間構成/(三)閤院式商業建築の歴史的な位置づけ
三、モンゴル人、漢人、迴民の宗教施設
(一)モンゴル仏教寺院の「中華式」への変容/(二)漢人の廟/(三)迴民のモスク/(四)衙署と他の公共施設
四、売買城の空間構造
(一)宗教施設を核に民族別に住み分けられた都市構成/(二)商店街と住宅地の構造
おわりに
第三章 綏遠城の空間構造と変容
はじめに
一、清朝における八旗城
二、風水観に基づいた八旗城の都市計畫
三、階級製度による建築基準
四、八旗城の街區の構成と町割
五、帰化城と綏遠城の雙子都市構造の形成
六、軍事拠點から政治都市へ
おわりに
第四章 近現代の都市と建築
はじめに
一、キリスト教會建築の伝來
(一)1900年以前の布教と教會建築/(二)1900年以降の布教方針の変化と教會建築
二、鉄道開通による都市の変容
(一)新市街區の形成/(二)洋風「看闆建築」の模倣
三、都市計畫と建築様式の変化
(一)1930年代の日本人による都市計畫/(二)戦後の包頭とフフホトの都市計畫案/(三)現在の建築傢とモンゴル的建築錶現
おわりに
終 章 異文化・文明を受容するアジアの近現代
一、モンゴルにおける異文化受容の歴史區分
(一)1572~1727年―チベット仏教の導入および興隆/(二)1727~1861年―清朝の「官」「民」からの影響による定住都市への変容/(三)1862~1959年―近代文明の受容
一、近世から近代へ―「近代」に対する再考
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