モーリス・G・ダンテック
1959年グルノーブル生まれ。70年代後半、フランスで最初のパンクバンド「Etat d'urgence」を結成。その後クラフトワーク、トーキングヘッズなどに影響を受け、インダストリアルバンド「Artefac」などで自らの興味のまま音楽活動を続ける。SFとロマン・ノワール(暗黒小説)の熱烈な愛好家でもあったことから小説を書き始め、93年『レッド・サイレン』でデビュー。黙示録を思わせる内容で話題を呼んだ本作のほかに『悪の根』『作戦の舞台』などがある。
《新しい人類》の誕生は福音か、災いか?
狂気のSF作家が傍受する未来からの伝言!
ミサイル・マニアのシベリア・マフィアに、GRU(ロシア連邦軍参謀本部情報総局)の腐敗将校。孫子の崇拝者に、革命的な生物兵器を運ぶ記憶喪失・分裂症の女。携帯ミサイルを駆使し仁義なき戦いに身を投じる暴走族と、来るべき黙示録を預言するサイバーパンクたち。科学者たちはバイオ技術を暴走させ、カルト教団はポスト・ミレニアリズムの名のもとに不老不死を説く。中国崩壊後の近未来を舞台に混沌の限りを描き、そこから生成される《新しい人類》の希望と絶望を問いただす、SFノワール小説。
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