終わりのない冬、果てのない凍土の只中を、休むことなく歩き続ける異形の巨人“ミール”。その背に造り上げられた都市は、人々の暮らす世界そのものだった。都市の片隅に住む貧しい少年オーリャは、神学院教授ディエーニンの助手として、地上から、そして空からこの“世界”の在り方を垣間見、そこで光り輝く少女と出会う。“世界の外”から訪れた不思議な少女は、老い果てた都市になにをもたらすのか。そして、千年の歩みの果てに巨人がたどり着くところとは―奇才・古橋秀之が描く異世界ファンタジー。
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