少年とアフリカ 在线电子书 图书标签: 天童荒太 坂本龙一 日本 台版书
发表于2024-11-23
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坂本龍一
1952(昭和27)年、東京生まれ。大学で作曲を学び、ポピュラー音楽界とも接触を開始。78年「イエロー・マジック・オーケストラ(Y・M・O)」を結成し、テクノ・ポップの旗手として国内外を席巻。その後映画音楽に力を入れ、『ラストエンペラー』でアカデミー音楽賞受賞。俳優、プロデュースと幅広い活動を続けている。98年にリリースした『ウラBTTB』で第14回日本ゴールドディスク大賞ソング・オブ・ザ・イヤー賞を受賞した。
天童荒太
1960(昭和35)年、愛媛県生まれ。大学卒業後、執筆活動に。86年『白の家族』で第13回野生時代新人文学賞、93年『孤独の歌声』で第6回日本推理サスペンス大賞優秀作、96年『家族狩り』で第9回山本周五郎賞、2000年、ベストセラーとなった『永遠の仔』で第53回日本推理作家協会賞を受賞。他の著書に『あふれた愛』、画文集『あなたが想う本』(舟越桂と共著)がある。
ベスト・セラー『永遠の仔』(天童荒太著、日本推理作家協会賞受賞)のテレビ化を通じて親交を深めた作曲家と作家の対話篇。作家が主題とした虐待される子どもたちの話に端を発する「I 少年」の章と、作曲家がふと訪れたアフリカという視点から、人類学的な知見を交えて現代日本を相対化してみせる「II アフリカ」の2章からなっている。話はおおむね1952年生まれの作曲家がリード役となり、8歳年下の作家は、敬意を持って聞き役に回っているという印象だ。
おもしろいのは、「I」で語られる2人の少年時代のエピソード。鑑賞体験を共有した映画の話などをきっかけに、それぞれが大事にしている少年時代独特の妄想や非社会的な夢想の体験ばなしが、おもしろおかしく、そして共感に満ちて語られている。
この共感は、話し合ったその場の2人だけのものではなく、子ども一般の同様の傾向にも向けられているのだが、その話しぶりの素直さと紛れのなさが、この体談に、時代状況への批判の書という意外な性格を与えてもいる。
坂本によれば、アフリカでは太陽や星の動きが驚くほど早く、都会では感じることのない地球の自転のすごさを感じるそうだ。この手の感想がありがちな自然礼賛調に堕さないのは、「子どものときから国が嫌い。日本にはいなくたっていい」という一言で伝わるある種の覚悟の深さと、遠くアフリカからも日本を相対化してみせる知的な志向を、話し手自身が、きっちりと持っているからなのである。
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