丸山眞男講義録〈第7冊〉日本政治思想史 1967 在线电子书 图书标签: 丸山真男
发表于2024-11-14
丸山眞男講義録〈第7冊〉日本政治思想史 1967 在线电子书 pdf 下载 txt下载 epub 下载 mobi 下载 2024
本書は、1967年度に東京大学法学部で行われた「日本政治思想史」の講義のために準備された草稿に基づくテキストで、日本社会の底流にある「原型」と江戸時代の儒教や国学との影響関係を解明している。
丸山はまず、日本人の思考の最下層に沈殿している「原型」を、1964年度講義よりもさらに踏み込んで掘り起こす。倫理意識の「原型」は、生のダイナミズム、オプティミズムの賛美として、歴史意識の「原型」は「なりゆき」と「いきほい」に象徴される大勢順応主義として、政治的諸観念の「原型」は、統治権の帰属者と実質的な権力行使者が異なる「二重統治」の伝統として、明らかにされる。これらの特徴は、成り行き任せの態度や、無責任体制として、現在の政治的傾向にも通ずるところがある。
この「原型」と江戸時代の思想潮流との関係を明らかにするのが本書後半の眼目である。江戸時代において、天下泰平の名のもとに戦時体制を凍結化するために統治原理として大きな役割を果たしたのが儒教。そこでは、「お家」(特殊集団)の優越性と「いきほい」の抑圧という「原型」の揺らぎが見られる。また、自然秩序と社会秩序の相関性から、家秩序や身分的統治関係、職分思想などが説明されるが、「原型」あるいは戦闘者としての武士のエトスとの間にさまざまな矛盾も生じていく。それは江戸儒教の諸学派による読み替えとともに、強烈な「原型」復活を標榜する国学の発生を促す。国学は、普遍主義としての儒仏などの外来イデオロギーを徹底的に批判し、「原型」の特殊性をアピールし、日本主義や天皇統治を正統化する。しかし、「もののあはれ」に代表される一種のロマン主義は、天皇統治の理論化を妨げる。
このような「原型」を取りまく差異と変異を、丸山は精妙かつ具体的に分析していく。思想史的探求を通して、現在を相対化し、自己を相対化し、自分の頭で考えることの必要性を、丸山は我々に訴えているのである。(松木晃一)
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