スターリンとモンゴル 1931‐1946 在線電子書 圖書標籤: 蘇聯 濛古 百年中國 多元一體 共運 中蘇關係
發表於2024-11-25
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寺山恭輔(てらやま・きょうすけ)
1963年長崎生まれ。東北大學東北アジア研究センター教授。九州大學大學院比較社會文化研究科助手、東北大學東北アジア研究センター準教授を経て現職。 京都大學大學院文學研究科博士後期課程西洋史學専攻(現代史學)研究認定退學(1993年)。博士(文學)京都大學(1996年)。著書に『スターリンと新疆 1931-1949年』(社會評論社、2015年)。
ロシアと中國に挾まれたモンゴルは、その歴史を通じて両國と深い関係を有してきた。17世紀には清朝の版図に組み入れられたが、1911年の辛亥革命で清朝が崩壊すると獨立を宣言した。一方ロシアは、19世紀後半から徐々にモンゴルへの進齣を始め、革命と內戦を経てソ連時代に入るとさらに関與を深めていった。
影響力の大きさは、ソ連國內の政治的傾嚮がモンゴルに並行的に現れることに看取される。しかし當初の左派路線は、1932年にモンゴルで大規模反亂が発生すると、スターリン自身によって否定されるに至る。親ソ政権の崩壊を防ぐためである。さらにその背景には、満洲事変の勃発と満洲國建國に対する危機意識があった。以後、モンゴルは満洲國に対する防波堤と位置づけられ、道路、河川、鉄道の整備によって有事への備えが行われてゆく。1939年のノモンハン事件におけるソ連側の勝因は、この10年がかりの準備の成果とみなしていいだろう。そして1945年、終戦前の交渉でスターリンが英米中に獨立を認めさせたモンゴルは、ソ連とともに対日戦に參戦。満洲國の崩壊に貢獻し、戦後の國民投票で獨立を果たした。
本書は、20年近くに及ぶこのスターリンの対モンゴル政策を一書にまとめたものである。ロシアの史料館の一次史料を駆使して、時係列的にソ連の対モンゴル関與を丹念に追った。史料の正確な読みが明かす歴史の醍醐味を十全に伝える実証的研究であり、ソ連・ロシア史研究のみならず東アジア國際政治史研究に新たな基礎的知見をもたらす試みである。
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