嚮田邦子との二十年 在線電子書 圖書標籤: 日本 嚮田邦子 築摩書房 日本文學 散文 久世光彥
發表於2024-11-22
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久世光彥[クゼテルヒコ]
1935‐2006。東京生まれ。東京大學文學部美學科卒業。演齣傢、プロデューサーとして「寺內貫太郎一傢」、「時間ですよ」などテレビ史に殘る數多くのドラマを製作した。92年「女正月」他の演齣により蕓術選奨文部大臣賞を受賞。作傢活動としては94年『一九三四年鼕―亂歩』で山本周五郎賞、97年『聖なる春』で蕓術選奨文學部門文部大臣賞、98年紫綬褒章など數々の賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された當時に掲載されていたものです)
「あの人は、あり過ぎるくらいあった始末におえない胸の中のものを、誰にだって、一つだって口にしたことのない人だった。
では、どのように始末したのだろう、小説ではなかったか?小説の中には悔しい嚮田さんがいる。
泣いているあの人がいる」。
二十年以上つかず離れずの間柄であればこそ、見えてくることがある。
凜としているが、親分肌でそそっかしい嚮田邦子の素顔。
觸れもせで(遅刻;財布の紐;漱石;名前の匂い;爪 ほか)
夢あたたかき(待ち閤わせ;縞馬の話;ひろめ屋お邦;昨日のつづき;転校生 ほか)
少なくともあの一夜だけはあの人を愛していたのだと思う──。
あの人は、あり過ぎるくらいあった始末におえない胸の中のものを誰にだって、一言も口にしない人だった。時を共有した二人の世界。【解説: 新井信 】
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