丸山眞男講義録〈第4冊〉日本政治思想史 1964 在線電子書 圖書標籤: 丸山真男 日本 思想史
發表於2024-11-22
丸山眞男講義録〈第4冊〉日本政治思想史 1964 在線電子書 pdf 下載 txt下載 epub 下載 mobi 下載 2024
本書は、1964年度に東京大學法學部で行われた「東洋政治思想史」講義のために丸山が準備した草稿をもとに編集されたテキストである。政治の背景にある日本人の精神構造の変遷と、そこに普遍的に橫たわる深層を丹念に解き明かしていく。現在の日本社會にも通底する思想の淵源について、本書では古代から鎌倉時代までを分析して見せている。
丸山がまず指摘するのは、日本の政治システムを成立させるものとして古代に発生した「原型(プロトタイプ)」。具體的には、天皇の現人神化、血縁的集団の仮定、血統の正當化と時間の永続性認識、太陽神の崇拝による統閤などである。このような特殊意識とも言える「原型」は、古代日本における中國との交流でもたらされた儒教的政治倫理(統治倫理)により、揺らぎ、変形しつつも「原型」としての獨自性を保ち続ける。
この「原型」に揺さぶりをかけ、世界的(普遍的)価値観による國傢や人間の製限という、全く新しい精神的次元を日本人にもたらしたのが、仏教である。だが、実際には奈良時代の仏教は呪術的存在として、國傢に従屬する道具として「原型」と癒著する。平安時代を進むと、仏教は貴族宗教として私化し、無常観、因果応報観、末法観といったペシミズムが蔓延することになる。この「聖なるものの內麵化」が進むことが契機となって、鎌倉新仏教という宗教改革が始まる。親鸞、道元、日蓮らの鎌倉新仏教は、政治的支配から離れ、信仰の純粋化と人間存在への洞察を深めた。しかし、それも開祖から時がたつにつれて、「原型」との混閤を餘儀なくされていくのである。
このように、天皇製を裏打ちする「原型」と、儒教や仏教などの外來思想との影響関係が、豊富な文獻渉猟と鋭い洞察により鮮明に浮かび上がっていく。日本の社會構造と精神構造における近代化の可能性とその障壁を一貫して追究してきた丸山の姿勢が、本書の分析的考察にも如実に現れている。(鬆木晃一)
古代天皇製の形成から、鎌倉新仏教による変革へ!想を新たに開始された連続講義は、日本の思想的伝統を完膚なきまでに構造化してみせる。日本思想史の全體像に挑んだ、書下しの通史のはじまり。
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