イタリアの思想は伝統的に、國民國傢という枠組みに縛られてこなかった。あらゆる局麵で國民國傢の枠組みが弱體化しつつある現在、その思想がアクチュアリティを帯びてくるのは必然的といえよう。「生政治」の思考を突きつめたこと、神學の「世俗化」を積極的に議論の俎上に載せたこと、「否定の思考」に実踐的に取り組んでいること。この三つ巴こそがイタリアン・セオリーの最大の特徴にほかならない。アガンベン、ネグリ、カッチャーリ、エスポジト、タフーリらの思考が描く生きて脈打つ軌跡を辿る。
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